アップデートする学校事務職員

2050年学校事務職員への伝言

26時限目:アップデートする学校事務職員:『2020年アップデートする小中学校事務』

 2020年7月、長野県の大北地区 組合事務職員部長から講演の依頼をされた。

 このブログの題の元となった「アップデート」の講演だ。

 部長が言うには、大北地区学校事務職員の構成がベテラン層と若年層に大きく分離してきていること。そして若年層は、大規模校で1年間のOJT研修が終わっての異動で、初めて一人で学校事務を行うことになって不安を抱えていること。そこへもってきて、大北地区で全郡市的な学校間連携(いわゆる共同学校事務室)が法制度化されたこと。ベテラン層はこれにどのように対応すればよいのか。というような講演依頼の趣旨だったように記憶している。

①長野県の新規採用者は1年間大規模校で、ベテラン事務職員と二人で学校事務を実務研修していくが、2年目は人事異動で1人校へ赴任することになる。先輩事務職員に守られていた大規模校での経験を生かして、今度は一人で学校事務をマネジメントしなければならなくなる。どうやってマネジメントするか。その参考になるように、自分の体験談を話しながら、マネジメントの基礎的な話をする。自分は何のために学校にいるのか。それが分からないと、これからの仕事はつらくなる。それが気持ちに落ちれば、不安も経験を積んでいくと解消していく。

②そしてベテラン層からすると、降ってわいたような「共同学校事務室」をどのように運営していけばよいのかが課題だった。学校事務研究会がそのまま共同学校事務室になったと考えて、この状況を上手に利用することを考えたい。メリットだけでなくデメリットもある。それは「評価がされる」ということだ。そこのところをうまく行う知恵をベテラン層は考えたい。全郡市が共同学校事務室になったことで、県教委から兼務辞令が発令されている。若年層の不安解消のOJT研修を学校を越えて行うことができるし、他校とのコラボする学校事務などアイデア次第で、充実した学校事務ができるだろう。

この状況を、「学校事務がアップデートした」ととらえてもよいと思う。私は運営の仕方いかんで、「学校事務のバージョンアップ」ができるとみている。しかし残念ながら私はすでに退職した元学校事務職員。口も手も出すことはすでにできないので、優秀な後輩事務職員の皆さんにおまかせすることとしたい。■

その時のスライドはこちらです。

2020年「アップデート?する小・中学校事務(長野モデル2.0)」 - 2050年の長野県の学校事務 (hatenadiary.com)